2月28日 予算特別委員会

◆委員(井上ノエミ君) 
 今日は、まず予算書の113ページ、区民活動推進総務費の7、安全・安心まちづくり推進事業費についてお伺いします。
 私は、昨年の第2回と第4回定例会において、高齢者を狙ったオレオレ詐欺、振り込め詐欺などの特殊詐欺について質問しました。山崎区長に、このような詐欺が大変増えていることを申し上げました。そして、墨田区として積極的な対策をとるようにお願いしました。被害が増えていますから、最近はテレビでもよく報道されています。主に高齢者がターゲットになっています。大事な老後のお金を100万円、200万円、人によっては1,000万円もだまし取られています。これは、墨田区としても放っておくことのできない大事な問題です。
 そこでお伺いしますが、来年度の予算で、この特殊詐欺、振り込め詐欺対策を何か計画しているでしょうか。

◎安全支援課長(松田耕二君) 
 主に65歳以上の女性が、こういう被害に遭うことが多いということから、平成25年度は個人情報保護審査会にお願いしまして、65歳以上の女性の名簿を本所警察署、向島警察署にお渡ししまして、それを基に警察が回られるということで、私どもはチラシをカラーでつくりまして一緒に持っていった実績がございます。その結果につきましては、まだ警察と検証していませんけれども、重ねての啓発活動が大事だと考えておりますので、来年度もチラシをつくりたいと考えております。

◆委員(井上ノエミ君) 
 この詐欺は大変大きな社会問題です。昨年の被害総額は全国で486億円です。大変な被害が出ています。これを防ぐためには、あらゆる機会を使って区民に訴える必要があると思います。私も、今年の1月のみんなの党の会派報では、この問題を大きく取り上げました。墨田区でも多くの高齢者が被害に遭っていると思います。昨年1年間の墨田区内のオレオレ詐欺などの被害総額は幾らでしょうか。

◎安全支援課長(松田耕二君) 
 平成25年1月から12月までの被害件数が50件、被害金額は1億2,100万円というふうに仄聞しております。

◆委員(井上ノエミ君) 
 テレビを見ていたら、最近は手口が大変巧妙になっています。相手はプロフェッショナルの詐欺師ですから、高齢者が簡単にだまされています。高齢者の大事な老後のお金ですから、何としても守ってあげる必要があります。墨田区の対策もまだまだ不十分です。すみだ防犯センターなどの区の施設を積極的に利用して、振り込め詐欺の対策を実施するべきと思いますが、いかがでしょうか。

◎安全支援課長(松田耕二君) 
 すみだ防犯センターは少し性格が違いますけれども、区の施設でということでございますので、ちょうど場所がいいものですから、あそこにいる指導員が警察の方と一緒にチラシを配って啓発活動をやっております。庁舎でも今回初めて2月14日に午前11時半ぐらいから、警察と一緒に私どもの職員が入口で振り込め詐欺防止のチラシ配りをしております。機会があれば、ほかの施設でも警察と一緒に啓発活動を行っていきたいと思っております。

◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、予算書の124ページ、環境保全総務費の7、すみだ環境ふれあい館大規模改修事業費について伺います。
 環境ふれあい館は墨田区にとって大変ユニークな施設です。特に環境教育にとって大事な施設です。また、雨水利用についていろいろ展示してあり、墨田区がこれまで実施してきた雨水の事業についてよく分かります。また、スカイツリーからは、歩いてでも行くことができます。修学旅行でスカイツリーに来る学生には、是非訪れてもらいたいと思います。
 そこでお伺いしますが、来年度の予算では、約3,600万円を使って改修を実施する計画ですが、これは耐震工事だけでしょうか。内部の改装はどうなるのでしょうか、お伺いします。

◎環境保全課長(笠原正美君) 
 旧文花小学校の北棟にございますすみだ環境ふれあい館の改修工事についてでございますけれども、旧文花小学校北棟というのは、平成20年3月に策定されました墨田区耐震改修促進計画で平成27年度までに耐震補強工事を実施するという予定になってございます。また、基本計画の中では、旧文花小学校北棟の耐震工事に併せて、環境体験学習等、交流の拠点として整備することになってございます。
 今回の実施計画の経費でございますけれども、これは耐震補強工事だけでなく内部改修工事も含んでございます。また、外壁補修及び屋上防水、1階から4階までの電気設備、機械設備、給排水設備、空調設備、消防設備などの各設備の工事とバリアフリー化の工事を行うための設計経費でございます。

◆委員(井上ノエミ君) 
 環境ふれあい館のマネジメントは、NPOに委託されてローコストです。来年度の経費は少し増えますが、それでも年間約1,700万円です。雨水の展示は大変珍しいものです。是非、展示についても、多少お金をかけて魅力的なふれあい館をつくっていただきたいと思いますが、ご見解をお伺いします。

◎環境保全課長(笠原正美君) 
 展示物の更新につきましては、かなり先のこととなりますけれども、今後、設計や工事、それから初度調弁などの経費が議会のほうで認められますことが前提になります。井上委員おっしゃるとおり、体験学習の拠点にふさわしい魅力的な内容となるように雨水利用の展示も含めまして検討していきたいと思います。
 それまでの間は、今ある環境ふれあい館の中で、できるだけ努力いたしまして魅力的な展示を進めてまいりたいと考えてございます。

◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、予算書の334ページ、国民健康保険特別会計の保健衛生普及事業についてお伺いします。
 まずお伺いしますが、この保健衛生普及事業の目的は何でしょうか、ご説明ください。

◎国保年金課長(池田善久君) 
 保健衛生普及事業の目的でございます。国民健康保険法に基づきまして、保険者は被保険者の健康の保持増進に努めなければならないこととされております。墨田区では、特定健康診査、特定保健指導、その他必要な事業を行いまして、疾病等の予防、早期の発見、さらに重症化を予防するなど、地域全体の保健衛生の向上に努めるとともに、医療費の適正化を図ることを目的に、さまざまな事業を行っているところでございます。
 具体的には、夏季保養施設の開設ですとか医療費の通知を行うなど、また医療費適正化事業としてはジェネリック利用差額通知、そしてまた来年度からは、糖尿病等の重症化予防、そういった事業を実施する予定でございます。

◆委員(井上ノエミ君) 
 この予算で、海の家、山の家を開設していますが、この保養施設としては伊豆高原荘もあります。また、国民健康保険の指定保養施設もあります。私は、保健衛生のためには、もっと別にやることがあると思います。海の家、山の家の経費に約800万円かかりますが、昨年は何人利用しているのか、お伺いします。

◎国保年金課長(池田善久君) 
 海の家、山の家につきましては、国民健康保険の保険料を納めていただいている被保険者の健康の保持増進を目的に、夏の一定期間、保養施設を借り上げまして、被保険者及びそのご家族に低料金でご利用していただいているところでございます。
 利用実績につきましては、海の家、山の家、合わせて平成25年度では1,333人の方のご利用がありました。また、昨年度に比べまして146人の利用者増となっております。

◆委員(井上ノエミ君) 
 この予算を使って、中高年にもっとスポーツをやってもらうほうが健康増進や医療費の削減につながると思います。例えば、墨田区のスポーツ健康センターの割引券を出すなど、健康増進、病気の予防のための活動を重視してはどうでしょうか、お伺いします。

◎国保年金課長(池田善久君) 
 区民にとりまして気軽に利用できる区の施設を活用した保健事業につきましては、健康の保持増進と区施設の有効活用に効果的であるというふうに考えております。増大する医療費を抑制するためには健康を保持していくことが重要でございますので、生活習慣病等の予防、そして健康管理、健康増進事業を積極的に推進していくことが必要であるというふうに考えております。

◆委員(井上ノエミ君) 
 最後にお伺いしますが、国でも健康増進、疾病予防を重視するための予算を出しています。積極的に国の補助金を利用して、そのような活動をやるべきと思います。
 来年度は糖尿病重症化予防事業をやりますが、どんな事業かご説明ください。
 このような事業をどんどんやっていくべきと思いますが、ご見解をお伺いします。

◎国保年金課長(池田善久君) 
 国の補助金を活用いたしまして、レセプトを活用したデータヘルス事業といたしましてジェネリック医薬品差額通知を継続して行うとともに、人工透析への移行による医療費の増加抑制を図るために、新たに糖尿病等の重症化を予防する保健指導を実施する予定でございます。
 具体的には、レセプトを分析いたしまして、生活習慣を指導することで重症化を遅延することができる患者、重症化予防に適切な早期の腎臓病の患者、そして患者の10%程度、1年間に透析に移行しやすい可能性のある患者、そういった方々を抽出いたしまして、案内状、それから電話勧奨などで希望者を募りまして、食事療法あるいは運動療法等を通じて、生活習慣の改善、そして重症化を防ぐとともに、健康や生活の質の維持を図る、そういった事業でございます。
 医療費の抑制につきましては保険料の削減にもつながることでございますので、今後とも医療費適正化事業を積極的に推進し、区民の健康の保持増進に努めていきたいというふうに考えております。


○委員長(出羽邦夫君) 
 以上で、みんなの党の質疑を終了いたします。
 議事の都合により暫時休憩いたします。